マメ
マメな人、几帳面な人、少し悪意のある言い方をすれば細かい人、
おそらく、そんな気質・性格の人が建築の設計という仕事に向いているのだと思います
(マメで几帳面な人が向いていない仕事、のほうが少ないか・・・)
当然、そういった部類の人のほうが、気の利いた住宅を設計できるのは当然として、
描く図面も綺麗なんじゃないか、と
CADのおかげで誰もがまっすぐ、均一な線が引けるようになったとはいえ、
文字や寸法線が然るべき場所にある図面は本当に綺麗
そしてその「然るべき場所」、を判断するのが難しいんです
図面が綺麗だからと言って良い建物ができるかといえば、そこに直接の関連性は無いにしても、
もうかなり昔に放映していたドラマ「プロポーズ大作戦」で主人公の恋敵の建築家=藤木直人のセリフに
「図面は大工さんへのラブレターだと思います」
(このセリフ一つでそれまで嫌悪されていたヒロイン=長澤まさみの父親に気に入られて結婚話が進むんだから、
ちょろいもんです)
というのがあって、今になって思えば20パーセントくらいは同意できるくらいの気持ちで図面を描いています
さて、では僕がマメで几帳面か、と言えば間違いなく答えはノー、
部屋に散らかる脱ぎ捨てられた部屋着に靴下、無造作に重なる雑誌、たまる一方の空のペットボトル・・・
そんな僕が図面を描くときにはこだわっているのが
引出線(図面でいう「間接照明設置」から伸びている折れ線)の水平部分の長さを同一図面で統一すること
もちろん、他の箇所でもなるべく綺麗に見えるように気を使っていますが、
「じゃあ家の片づけにも気を配ってもらえますか?」という声には・・・耳を塞ぎます