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傾斜地の家

竣工写真

by 小川 賢二

プロのカメラマンさんによる竣工写真が届きましたので、
このブログ、最後の書き込みとして一部をご紹介します。

名前の通り、傾斜地に建っている事が良くわかる外観です。
斜めの高低差っていうのは、図面を描いている時には、
なかなか把握しづらく苦労しましたが、道路からガレージへの
乗り入れ勾配も、玄関へのアプローチ階段の段数も、
そのまま綺麗に納まりました。


今まで公開していませんでしたが、南側は広い庭です。
これは北側に道路がある敷地の大きなメリットです。
駐車場も玄関も北側になるので、南側を広く使え、
多くの場合は、その明るい庭に面してLDKを配置しやすくなります。



そのLDKです。
白を基調としていますが、オーダーで作ったキッチンや、
TV面のオークの板張り、入口の格子戸など、
ポイントで木を使うことで、優しい空間になったと思います。

また、斜めの天井は、高い部分で3m以上あり、
その部分に窓を設けてあるので、
北側からの安定した光が常に入ってきます。
逆に室内からは青い空が綺麗に見えます。


正面に見える階段が、ガレージの上にある部屋に続きます。
目線の高さまでしかない階段ですので、上り下りも楽ですし、
完全な2階ではないので、家族同士の距離感も程よいかな。
傾斜地に建っているからこそ実現した、半分平屋の様な構成です。

最初にスケッチを始めた時に、
「道路の傾斜をどうやって処理しよう」と
悩んだのを覚えていますが、傾斜を短所として捉えず、
建物の個性として表現できたんじゃないかあ、と思っています。

どんな敷地でも、絶対に納得できる建て方があるはず。
そういう想いで、これからも設計を続けて行きたいと思います。

竣工後

by 小川 賢二

完成引渡しから2週間が過ぎました。
そろそろ引越しの荷物も片付き始める頃でしょうか。

さて、建物が完成すると、いくつかの書類を提出させて頂きますが、
そのうちの1つ、竣工図。

工事中には、当初の設計からの変更がいくつもありますので
それらを反映した、実際に造られた建物の図面を作成します。
平面などの建築図面の他、使った材料の一覧や、
電気や設備の図面もあります。

壁の中とか、床の下とか、地面の中とか、
完成してからでは見る事ができない部分を正しく記録しておくことで、
将来のメンテや修繕、リフォーム時などに役に立つと思います。
タイルを割っちゃった!なんて時も、材料の品番を控えてあるので
たぶんなんとかなります。

竣工後、いくつかの不具合は出てくると思います。
住んでみないと気付かない事も多いですしね。
そんな事もあり、弊社の場合は、竣工1か月後の検査、
1年後の検査を実施しています。
それに限らず、お電話を頂ければ、すぐにメンテナンスに伺います。

工務店さんには直接言いにくい、なんて事もあるかと思いますが、
竣工後も僕らが間に入って窓口となる事で、よりスムーズに
建物のメンテナンスを続けていって頂けるんじゃないかな、
と思っています。

図面を描くだけではなく、
こういった事も、設計事務所の大切な仕事の1つです。

引渡し

by 小川 賢二

とうとう、傾斜地の家、引き渡しを迎えました。

引渡しでは鍵や書類の受け渡しをしたあと、
住宅設備の説明を行います。

特にセレモニーがあるわけではないので、
用事が済めば帰ればいいのですが、なんとなく感慨深い気持ちで、
家の中をいつまでもウロウロして時間を過ごしてしまいます。
既設建物の解体から数えて工事期間7カ月。
ほぼ、毎週の様に現場での打合せを重ねてきた、
そこへの思い入れは大きいです。

長い工事期間には、時に問題も起きますが、
クライアントをはじめ、監督さんや多くの職人さん達と一緒に
ひとつひとつ乗り越えてきた結果、素敵な建物が完成しました。


始めて披露する外観。
カチッとした男性的な印象になったかな、と思っています。
建築カメラマンさんによる撮影が済みましたら、
また詳しくご紹介できると思います。

引渡しを終えると、いつもと同じく寂しくなります。
そう思えるくらい、気持ちを込めて仕事ができたのかな。
監督さんも職人さんも、クライアントも、皆が同じ様に思えていたら、
幸せです。

クライアントにはご無理もご足労もお掛けしましたが、
いつも丁寧に対応して頂き、ありがとうございました。
広いお庭で、お子様たちが元気に走り回る姿が楽しみですね。
芝刈りも頑張って下さい!

竣工書類

by 小川 賢二

引き渡しに向けて、手直しや最終仕上げを
行って頂いています。
ここまで来ると、僕らはもうあまり現場に手出しできないのですが、
監理報告書の作成、という最後の仕事があります。

書類の内容としては、打合せをした日時や内容、
工事期間中の変更項目や是正を指摘した箇所等を
一覧にした簡単なものです。
この辺りは機械的に作成するだけなのですが、
一緒に付ける工事期間中の写真を整理していると、
今までの色々な事が思い出されて、センチメンタルになります。

元々建っていた住宅の解体から始まった現場は、
半年を掛けて全く景色が変わりました。
たった数ヶ月ですが、お子様も大きくなった気がします。
当初は短髪だった監督さんも、ちょっと髪が伸びました。

どの現場にも、ぞれぞれ思い入れやストーリーがあります。
傾斜地の家にも、当然たくさん。

時に苦労して、知恵を集めて、
みんなで作ってきたからこそ、だと思っています。

事務所検査・施主検査

by 小川 賢二

引渡しまでいよいよ1週間。
ほぼ全ての工事が終わり、弊社による事務所検査と、
クライアントによる施主検査を行いました。

外部も内部も隅々まで施工状況をチェックして、

補修や改善、時に作り直しが必要な箇所に、こうして紙テープを貼っていきます。
まあまあ、結構な数のテープを貼らせてもらいましたが、
完成状態をチェックするのは、この時が初めてなわけですから、
それなりに手直しが発生するのは想定内ではあります。

最後に監督さんに、手直し部分とその改善方法を読み上げて頂いて、
1週間の手直し期間に入ります。
手直しなど無ければ良いに決まっていますが、
引渡しの時に、正しい姿であれば何も問題ありません。

完璧な引渡しとなる様、皆さん最後の頑張り、期待しています!

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