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事務所近くの現場、いよいよ工事が始まっています
おそらく、すべての建築の工事現場で最初に行われるであろう地盤改良

機械で地面を掘りながら、同時にセメントミルクを流し込んで土中にコンクリートの柱をつくっていきます
堅固な地盤に建物を支える杭を突き刺す、そんなイメージです
続いては捨てコンクリート打ち

そのままでは不陸だらけの地面の上に水平面を構築します
「捨て」なんて呼ばれていますが、この上に基礎、土台、柱、壁・・・と積みあがっていくわけですから、
文字通り基礎の基礎、です
事務所の近くに現場があるおかげでこうした一日で終わってしまうような工程も実際に見ることができ、とても勉強になっています
その一方で、たった一日で思いのほか進む現場のスピード感にも驚いています
日々、家が立ち上がっていく様子を目に焼き付けておきたいです
という文言で締めくくろうとしたところで、なんかの映画みたいだな・・・
あ!偶然にもここも「三丁目」、でした
すっごく珍しい事なんですけど。
他のみんなが現場やら役所やら出張やらで、事務所で一人ぼっちになってしまいました。

広い事務所にぽつーん。一人にはほんとに広い。
休日出勤で、稀にこういう事はありますけど、平日では初めてかも。
人がいようがいまいが、作図に限っては個人活動なので何も変わらないのですが、
いつもは安藤くんがしてくれる電話や来客の対応に、ちょっと緊張。
「向井建築事務所です」って噛みそうなんです。
そらに、トイレへ行っている間に電話が掛かってきたらどうしよう、と我慢する始末。
幸い、数時間でみんなが帰ってきてくれたのでホッとするという、大人感のなさ。
ついでに言うと、この写真を撮る為に、アングルを決めて10秒のセルフタイマーの間に
走って自分の席に座るというミッションの途中に割と派手にずっこけるという。
やっぱ、仕事に関係はないとしても、誰かが居た方がいいな、と思った今日。
現在進行中の2物件。
一つはマンションの10階、
もう一つは戸建て住宅。

左がマンションで右が戸建住宅です。
2つともアングルが似ていたので載せてみました。
こうやって作って眺めてみると
マンションのほうは庭が作れない代わりに、奥行き3mの空中テラスがあり、
その反面、室内が多少コンパクトでもあり。
戸建てのほうは空中の眺めが得られない代わりにお庭があり、
室内にも上方向への抜けがあり、スペースも広々と。
どちらも一長一短ですね。
左のマンションは、よく見ると天井が凸凹してます。
敢えてデザインしたわけではなく、梁や上階の配管スペースのためにその分天井が低くなっているからです。
実はこういうな感じは結構好き。
ショップによくある、RCの構造体むき出しで空調も吊るされてるだけ、みたいな空間は気になります。
ちなみに、今日現場でお会いした塗装屋さんの家が
話を聞く限りかなりファンキーでオシャンティーなのでそちらも非常に気になっております。
寝室がなく、「そのへんで寝る」らしいです。
「浄化槽の設置通知書」なる書類の提出に、敷地のある羽島市の市役所に行きました
設計事務所のスタッフの仕事の一つ:役所めぐり、です
権威の象徴である役所の庁舎は、一昔前の有名な建築家や、様式を取り入れた重厚なつくりのものが多いです

羽島市役所も非常に有名な建築家の設計によるものです
設計は羽島出身の坂倉準三、彼は、おそらく現代建築にもっとも大きな影響を与えたであろうフランスの建築家、ル・コルビュジェの弟子で、
パリのコルビュジェの事務所で働いた後、帰国して日本の現代建築の礎を築いた一人です
コンクリートが交差し、積み重なっていく様子、建物のボリューム感にはその系譜を知ることができます
また、この羽島市役所は1959年の日本建築学会賞(日本国内で最も権威ある建築の賞)を受賞しています
岐阜市にある市民会館も坂倉準三の設計です
建てられてから50年以上、ちょっとお化け屋敷みたいな建物ですが、できれば、この先も使い続けていってほしいものです