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雑想ノート

by 小川 賢二

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事務所の裏庭に、雨ざらしで保管してあった銅板です。
外壁とか、建具の仕上材等、これから使っていきたい部分があって、
サンプルを取り寄せてあったものです。
最初は本当にピッカピカのチッカチカでしたが、
数か月経って、随分と渋い色合いになってきました。
塗装等の作られた感がない、素材感で勝負の材料はかっこいい。

ただ、僕らが使ってこなかったというだけで、
銅は、昔から建築材料として珍しい物ではありません。
外壁に貼ってあることもあるし、お寺の屋根なんかではよく見ます。

僕の実家は、小さな木造の平屋住宅ですが、
縁側部分の屋根が銅板葺きで、軒樋と竪樋は銅製でした。
小さな頃、向いの家の2階から、初めて自分の家を見た時、
名古屋城の屋根の様に、銅板の部分が綺麗な緑色だったことに
めちゃんこ衝撃を受けました。
たぶん、色々な諸条件が重なったことで偶然にも、
緑青と呼ばれる緑色の被膜が広がっていたんです。
自由の女神なんかもそうで、あの色。
子供だったので、あまり意味はわかっていませんでしたが、
「人の家とちょっと違う」というのを
少しだけ誇らしく思った覚えがあります。

個性とか、特徴とか、そういう類。
家づくりでも、大事にしたいと思っています。

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